回線事業者は物理的な設備を提供し、プロバイダはインターネットへの接続を提供する。 同じ会社が回線事業者かつプロバイダであることもある。 プロバイダが別会社の回線契約もまとめてやってくれるサービスもある。
回線事業者は光、ADSL、ケーブルテレビなどの媒体で回線を提供する。 最近は移動体通信を回線の媒体とするサービスも出てきた。
回線事業者の例はNTT(東|西)日本、KDDIなど プロバイダの例はSo-net、OCN、ソフトバンク、BIGLOBE、GMOとくとくBBなど
グローバルIPアドレスを割り当てているのはプロバイダで、そのIPはプロバイダの持ち物
物理媒体である回線が細ければプロバイダ契約でいくら帯域の大きな契約をしても回線がボトルネックになる(申込の時点で拒否される) 各建物から出た光ファイバケーブルなどは一旦周辺の収容局、交換局、局舎(呼び方が違うだけ)でまとめられ、(中継局などを介して)バックボーンへ接続されている。 コアから収容局まで10 Gbpsなどの回線が来ていないと上記のように、「そもそも対応していない地域だから10 Gbpsのプランは申し込めない」といった事態が起きる。 光回線では、収容局内外において上位へ繋ぐ1本のファイバからスプリッタを用いて何本の分岐するかを指して4分岐、8分岐、16分岐、32分岐などと言う。
回線は誰のもの?
ダークファイバー
電気通信事業者とか鉄道事業者とか予め多めに敷設した光ファイバのうち、使われていないもの NTT、KDDI、鉄道系、国交省とかがダークファイバーが持っている。 自前で光ファイバを敷設していないISPはここから回線を借りる。
NTTコラボモデルはNTTの光ファイバ回線を NTTの回線契約 + 仲介してまとめてくれるISPで実現されている。
狭義のダークファイバー
日本におけるダークファイバーという語には意味に幅がある。 ダークファイバと電力系、鉄道系が並列に扱われていた場合、暗黙に「NTTの」がダークファイバの前に付いていることが多い。
NTTの多芯ケーブルが既に建物へ引き込まれているという前提の場合、 NTTのダークファイバを使う回線事業者を利用するなら、既存のNTTの多芯のファイバのうちの1本を利用するだけでいい。 信号は一旦NTTの光収容局に向かう。
対して、電力系や鉄道系のファイバは特別な理由がないと建物に引き込んでいないだろうから、NTTとは別の多芯ファイバを新規に引き込む工事が必要になる。
言い方を変えると、多くの場合で
- NTTのダークファイバー系なら、ケーブルの新規引き込み工事が不要なこともある。MDFに来ているのはNTTの多芯ケーブルだけ。
- NTT以外のファイバを使う場合、新たに多芯ケーブルを引き込む工事が必要になる。工事後はNTTの多芯ケーブルと、NTT以外の多芯ケーブルの両方が建物に引き込まれるだろう。